日本百名山・那須岳登山レポート《後編》
- 2019.06.07
- 登山
どうもこんにちは、ちはるです。
先日公開した前編に続き、那須岳登山レポート後編と言うことで、三本鎗岳&朝日岳登山の様子をゆるっとご紹介します!
※前編はコチラ
1.三本鎗岳
那須岳登山2日目。
朝早く目覚め、朝食をとり、サクッと身支度を調えてスタートです。
隠居倉へ
最初の一山目は三本鎗岳。
まず目指すのは、その中継地点である隠居倉です。
登山ルートは、煙草屋旅館さんの玄関を出てすぐ脇から始まります。
歩き出して初めのうちは、石段が続きました。
石段を登って進んでいくと、やがて鳥居が見えてきます。
山奥にひっそり佇むこちらは、三斗小屋温泉神社本殿。
ここから更に少し進むと、神社本殿が建っている場所にふさわしい光景を目にすることができました。
それがこちら。
煙草屋旅館で入った温泉も、ここから引かれているのでしょうか。
登山道のすぐ間近から煙が上がっているため、なかなか迫力があります。
とはいえ、あまり近づき過ぎるのも危険なので、あえて近寄ることはしませんでしたが笑
隠居倉に至るまでの道は、勾配が急でした。
足場も岩がごろごろした箇所が多く、なかなかハードです。
だんだんと木々の背も低くなってゆく中、一気に登っていくと、やがて隠居倉に到着します。
標高は1,819メートル。
山小屋があった場所からここまで一気に登ってきたわけですから、そりゃ坂道も急なわけですね笑
次は熊見曽根
隠居倉で息を整えたあとは、熊見曽根を目指します。
隠居倉から熊見曽根までは、多少のアップダウンはあるものの、山小屋~隠居倉間の道程に比べれば歩きやすい道でした。
この場所からも、遠くに、小さくですが前日通った峰の茶屋の赤い屋根が見えます。
そうこうしているうちに、熊見曽根に到着です。
熊見曽根からは件の峰の茶屋のほか、清水平という場所に続きます。
三本槍岳は、この清水平を通り、さらに進んだ先にあります。
ちなみに、三本槍岳を登ったあとに向かう予定の朝日岳へは、この熊見曽根から峰の茶屋方面へ向かった場所にあります。
なので、登山行程的には、三本槍岳へ登ったあと、一度ここまで戻ってくるような形になりますね。
天空の湿原・清水平
熊見曽根から清水平までは、少し山を下るような形になります。
そうして現れたのは、見晴らしのいい湿原でした。
空が広く、見晴らしもよく、湿地の上には一本の木道。
山の上にこのような風景が広がっていることに、なんだか感動してしまいました笑
僕が訪れた際は木道の一部が崩れていましたが、それを除けば岩や砂礫だらけの道と違って非常に歩きやすい環境です。
これまで見てきたものとはまた違った景色も相まって、木道を渡る時間は癒しのひと時でした。
そしてこの清水平を抜ければ、いよいよ三本槍岳山頂も間近です。
三本槍岳山頂に到着
清水平を過ぎて、三本槍岳山頂までの登りを一気に進みます。
所要時間はおよそ30分ほどでしょうか、標高1,917メートル、三本鎗岳山頂に到着です!
もう、最高。
山頂は360度ほとんど全てが開けていて、とても見晴らしが良かったです。
この日も天気には恵まれて、ずっと遠くまで景色を楽しむことが出来ました!
この頃から、結構風が強まってきたんですよね。
山頂にいても風に煽られまくりで肌寒い!
と言うことで、山頂で小休憩後、来た道を戻り、熊見曽根経由で朝日岳を目指しました。
2.朝日岳
一気に朝日岳へ
ということで、ここからは今回の那須岳登山最後の目的地、朝日岳まで一気に進みます。
三本鎗岳の山頂にいたときからそうですが、相変わらずの強風に煽られまくりです。
特に風が強まるタイミングでは、グッと体が引っ張られるほど。
歩き出してしまえば肌寒さは感じなくなりますが、舞い上がった砂が目に入りまくってひたすら元気を失ってました笑
熊見曽根から朝日岳までは、比較的歩きやすい道でした。
細かい砂礫の道なので、滑らないよう注意は必要かもしれませんね。
そして目にゴミが…………。
強風&砂と戦いつつ登ることしばらく。
ついに、朝日岳山頂に到着しました!
標高1,896メートル!
1泊2日の那須岳登山、三山目にして最後の目的地!
やったぜ!
山頂は岩がゴツゴツした場所で、あまり大人数で腰を落ち着けられるような雰囲気ではないですね。
そして何より、この日は強風が……。
山の上と言うこともあり、ちょっと立ってるのが辛くて腹這いになりつつ写真を撮ってきました笑
茶臼岳が真正面に望めます。
そして朝日岳山頂にも鳥居が。
今度こそ360度ぐるりと全て見渡せる風景に感動。
達成感もひとしおです。
もう少しここでのんびりしても良かったのですが、風が強いのなんの。
と言うことで、写真撮影もそこそこに山頂を離れることに。
あとはロープウェイ山麓駅を目指して、ひたすら山を下っていきます。
3.下山
ということで下山です。
1日目の茶臼岳に登る際はロープウェイを使用しましたが、今回の下りではロープウェイを使わず、歩いて那須ロープウェイ山麓駅を目指しました。
まずは峰の茶屋へ
朝日岳山頂から、まず峰の茶屋跡避難小屋へと下っていきます。
ルートとしては、朝日岳と熊見曽根を繋ぐ道の中ほどに朝日の肩なる分岐があるので、そちらから進みました。
この朝日の肩から峰の茶屋を目指すルート、今回のルート中では一番ハードな岩場になっていました。
ガッツリした鎖場というわけではないですが、大きな岩がゴロゴロしていて、所々に鎖の手すりが設けられている、勾配の急な箇所が多い道。
足を滑らせれば怪我、最悪の場合には普通に死につながりそうな道でしたので、注意が必要だな、と感じました。
かく言う僕も、自然と慎重な足取りに。
それもあって、あまり状況が分かりやすい写真が残っていないという……涙
火山ならではのゴツゴツした山肌と、鎖の手すり。
まあ 、だいたいこんな感じだ!(雑)
道に分岐はなく、道なりに進んでいくと、やがて峰の茶屋が見えてきました。
前日ぶりの再会です。
峰の茶屋からは、昨日そちらへ進んだ三斗小屋温泉方面への道の他に、登山道入り口にある県営駐車場へ下っていくルートも伸びています。
ロープウェイ山麓駅は、この県営駐車場を経由して更にもう少し歩いた場所にあります。
なので、今回はこの県営駐車場を目指して更に下りました。
さらば那須岳
ここからの道は、これまでのルートに比べてかなり歩きやすい道でした。
県営駐車場に車を停めて登ってくる日帰り登山者も多いことでしょう。
那須岳登山もラストスパート。
この二日間のことを思い返しつつ歩いていると、やがて登山道入り口に到着しました。
鳥居をくぐると、すぐ目の前に駐車場が広がっています。
駐車場のそばにはお土産屋もあり、お土産の購入が可能です。
ここから山麓駅まではあと少し。
道もしっかり舗装されたものに変わり、いよいよ旅の終わりが近づいてきました。
と言うことで、那須ロープウェイ山麓駅に到着です。
2日目の全行程所要時間は、約6時間ほどです。
4.おわりに
と言うことで、前編・後編に分けての那須岳登山レポート、コレにて終了です!
この二日間は本当に天気に恵まれ良く晴れていて、けれど決して暑くない最高の登山日和でした。
茶臼岳、三本鎗岳、朝日岳とどれも見晴らしが良く、登ったときの達成感もひとしお。
僕個人、山小屋に泊まっての連日登山は初のことでしたので、それもまた良い経験になったなぁ、と。
その煙草屋旅館さん自体もとても良い山小屋でした。
山小屋なので気軽に行けない&あまりワーワーできる雰囲気でもないですが、あの露天風呂は是非友人とも味わいたいなぁ、と思ったり思わなかったりしてます笑
また、これは山麓駅に到着してから知ったのですが、どうやらあの日は、ロープウェイの運行が止まりかねない勢いで、風が強かったみたいです。
無事帰ってこれて良かった……。
本当に風が強い日は、山頂に登ることが不可能になるそうなので、そう言った意味でも運が良かったようです。
次に登る山が何になるかは分からないですが、次回もこれくらい良い天候に恵まれれば最高ですね。
もう梅雨に突入してしまうので、次の登山は一月後くらいになりそうですが……笑
ではでは、ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
アクセス
マイカー
那須岳登山には様々なルートがありますが、ひとまずここでは那須ロープウェイ山麓駅の住所を記載しておきます。
●那須ロープウェイ山麓駅
山小屋泊をする際には、駐車場に車を停めっぱなしにできます。
また、県営駐車場はこの山麓駅前の駐車場から、更に登っていくと辿り着きます*1。
電車・バス
また、電車・バスで来る場合は、那須塩原駅から 山麓駅行きの路線バスが出ているようです。
所要時間は70分とのこと。
参考:<黒磯・那須エリア> 4/1(月)ダイヤ改正のお知らせ(夏ダイヤへの変更)
ゴミは持ち帰ろう
余計なお世話かもしれないけれど
那須岳に登って感じたことを、ちょっとだけ。
ずばりゴミについて。
たくさんの人に親しまれて登山客も多い那須岳ですが、それだけゴミも目立ちました。
とりわけ茶臼岳山頂など、特に人が集まる場所がそうです。
ゴミが落ちているのは他の山でもそうですし、それを見るたびに悲しい気持ちになります。
が、今回わざわざ小うるさい事を書くのは、こんな事があったからです。
朝日岳山頂から下る最中の話。
急な岩場を下りる際、安全のため、手近な場所に掴まろうとしました。
すると、今まさに手を置こうと思っていた場所に、キラリと光る物が。
ガラス瓶の破片です。
ちょっとしたガラス片とかじゃないんです。(それでも十分危ないが……)
もう立派な刃物と言っていい代物でした。
危ねー。
幸い、破片の存在に気付いたので良かったですが、そうでなかったら、僕は人里も遠い山の中で手の平をザックリやってるところでした。
結構な怪我になってたと思います。
下山も必要以上に苦労する事になってたろうと思います。
朝日岳だけでなく、茶臼岳山頂のあたりでも、割れたガラス瓶の鋭利な切っ先が剥き出しで転がっている場面に出くわし、誰かがここで転んだりしたら大変だと思いました。
きっと、他にも僕が気付いていない場所で、そんな危険が多々身を潜めていたんだと思います。
山中で食事をしたり、お酒を飲んだりするのは良いと思います。
他人の迷惑にならなければ、また自他共の事故に繋がりさえしなければ、楽しい事だと思います。
が、自分の「楽しい!」だけを考えて、後片付けも出来ないようじゃ、それはスマートな人がやる事じゃない。
そこには大人も子どもも関係ない。
そんな風に僕は思います。
自然は人間だけのものじゃない。
登山なんていうものは、人間が自然から山の一部をお借りしてるだけです。
借りているからには、汚さず返さなくては。
ましてや、誰かの怪我に繋がりかねないことは、やめましょう。
もちろん、僕も気を付けなければな、と思わされました。
だから自戒の意味も込めて、こんな事を書いてます。
登山を含め、アウトドアは自然と仲良く楽しむ!
そのためには何ができるか、今一度、個々人がしっかり考えつつ、また家の外に飛び出していきたいものです。
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